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野党の現状に危機感…前国会議員を追う

2018年7月21日 18:49
野党の現状に危機感…前国会議員を追う

今の国会は、20日に事実上閉幕した。森友・加計学園の問題など安倍政権への批判も高まったが、攻める野党側も路線の違いがさらに深刻。そんな野党の現状に危機感を抱く、前国会議員を追った。

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今週、都内のビアガーデン。「こんな(野党の)状況では、国民の皆さんに応えられるような受け皿を作り得ない」―今の野党に危機感をあらわにするのは、馬淵澄夫元国土交通相。かつて民主党政権で活躍したが、去年、落選。この日は、復活を目指して支援者らとの情報交換。

支援者「今の野党のまとまりのなさ、これはやっぱり国民も不幸ですよね」

支援者が求める者は「野党のまとまり」。厳しい声が飛んだ。

■際立った野党側の「足並みの乱れ」

20日に事実上閉幕した通常国会。

立憲民主党・辻元国対委員長「モグラたたきをやっているみたいだと思ったんです。疑惑のモグラたたき」

森友学園を巡る公文書改ざん問題など安倍内閣の不祥事が次々と噴出した。しかし、野党側は攻めきれず、むしろ際立ったのは野党側の「足並みの乱れ」だった。

立憲民主党・枝野代表「安倍政権の欺瞞性というものを厳しく指摘をしていくということに尽きます」

安倍政権との対決姿勢を鮮明にする立憲民主党。一方―

国民民主党・玉木共同代表「対決だけではなくて、解決を重視する政党として」

「対決よりも解決」を掲げる国民民主党。路線の違いが浮き彫りとなった。

馬淵氏は「このままでは落選議員が路頭に迷ってしまう」と、野党再結集を訴える。支援者との会の翌日。国民民主党の玉木共同代表に直談判した。

馬淵前衆議院議員「やはり振り返って、この国会、野党が足並みがそろってない」

国民民主党・玉木共同代表「とにかく大きな固まりにもう一度したい、という中でやってきました。『結果として安倍政権を助けてるんだ』となってると思うんですよね」

馬淵氏「まだやっぱり皆さんにこだわりやわだかまりが残っている。だから早くそれをこえて欲しい」

この日は無所属の会・大串幹事長と会談。

馬淵氏「結局対峙すべきは安倍政権であるにもかかわらず、足並みの乱れが散見される」

無所属の会・大串幹事長「野党がまとまっておかないと自公政権を利するだけという思いの中で、なんとかまとめる方向にやっていけないかと一生懸命やっています」

■「まとまろう」と言うものの…「再結集」に慎重姿勢も

「まとまろう」と言うものの、現実は難しそうだ。立憲民主党の枝野代表はこの「再結集」には慎重だ。

立憲民主党・枝野代表「合併しようとすると相手の顔を立てざるを得なくなる。政策が曖昧になる。顔を立てようとすると何が起こるかというと、政策が曖昧になる。政策を曖昧にしちゃいけないという世論に支えられている」

「無理にまとまってもまたバラバラになる」と言うわけだ。あくまでも立憲民主党としての党勢拡大を目指している。しかし、野党による政権交代への道筋は見えていない。

馬淵氏「自分たちで再び再構築しなければ、前に進めないということで、そのことの重みをどれぐらいの人がみんな感じてるかですよね」

来年には参議院選挙があるが、選挙協力の議論も見えない。落選議員たちの不安な日々が続いている。