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東京上空を飛行 オスプレイ横田基地に配備

2018年10月9日 18:12
東京上空を飛行 オスプレイ横田基地に配備

アメリカ空軍の輸送機CV-22オスプレイが、今月1日、沖縄県以外で初めて東京の横田基地に正式配備された。度々、事故を起こしているオスプレイ。都内の住宅密集地や学校の上を飛行することに、住民からは不安の声が広がっている。

先月、在日アメリカ軍横田基地で行われた一般開放のイベント。2日間で14万5000人が来場した。中でもひときわ目立ったのが、アメリカ空軍の輸送機CV-22オスプレイ。

オスプレイは、すでに沖縄県の普天間基地に24機が配備されているが、今月1日から、5機が東京の横田基地に正式配備された。従来の輸送機よりも高速で長距離を飛行することができ、特殊作戦部隊を運ぶなどの任務を担う。

しかし、その運用を巡っては、安全性を不安視する声が上がっている。2016年には、沖縄県名護市沖で、普天間基地に所属するオスプレイが不時着し、大破。海外では、機体トラブルなどによる墜落事故が相次ぎ、これまでに40人以上の乗組員が死亡している。

今回、沖縄県以外で初めて配備され、首都圏の上空を飛ぶことになるオスプレイ。正式配備の日には、横田基地の前でプラカードを持った反対派の団体がデモを行った。

「オスプレイは横田から出て行け!」

実際、オスプレイは東京のどこを飛ぶのだろうか?

横田基地は、東京都福生市や昭島市など6つの自治体にまたがっているが、アメリカ側によれば、その他、青梅市や八王子市などを含む範囲が、飛行区域に入るという。

その中には、50以上の小中高校、40以上の幼稚園・保育園がある。日本とアメリカの取り決めでは、学校や病院、人口密集地域の上空はできる限り飛ばないとなっているが、住民が撮影した映像を見ると、民家の屋根の上を飛んでいるのが、肉眼でもはっきりと分かる。その後ろには、もう1機のオスプレイも飛んでいた。

別の日には、辺りが暗くなった時間帯に飛行。電線の上を飛ぶオスプレイが度々目撃され、騒音も大きいことが分かる。

近くに住む子育て中の母親「幼稚園の園庭から見えるのは見たことあります。もし上から落ちてきたらすごい怖いなと思う」

子育て中の母親「音もうるさいので、そういう点でルール的なものを決めて飛ばすべき」

住民からの“不安”の声をうけ、自治体は、オスプレイが離着陸した時間をホームページで公表している。しかし、これは、日本の防衛省が目視で確認した情報。オスプレイを運用するアメリカからは、午前6時~午後10時に訓練を行う、という以外は、飛行時間やルートなどの情報は提供されない。

岩屋防衛相「米側に対しましては、累次の機会に安全確保の徹底や情報提供などを申し入れていきたい」

アメリカ空軍は今後、数年間で横田基地にさらに5機のオスプレイを配備する計画。