ベルギーのブリュッセルで現地時間１８日、ＡＳＥＭ（＝アジア・ヨーロッパ会議）の首脳会合が安倍首相も出席して開幕した。安倍首相は北朝鮮問題や自由貿易といった国際的な課題で、アジアとヨーロッパとの協力実現に向け、議論をリードしたい考え。
開幕したＡＳＥＭはアジアとヨーロッパの５３の国と機関が参加し、現地時間１８日から２日間、行われる。この中で安倍首相は、北朝鮮の核・ミサイル問題に加え、拉致問題の解決に向けても、各国の首脳と緊密な連携を確認したい考え。
もう一つの焦点は貿易。安倍首相は、７月に署名した日本とＥＵ（＝ヨーロッパ連合）のＥＰＡ（＝経済連携協定）の早期発効に意欲を示す。この協定は、日本とＥＵが関税の９割以上をお互いに撤廃するもの。アメリカが自国の利益を優先し、中国との貿易戦争が激しさを増す中で、安倍首相はアジアとヨーロッパの首脳に対し、ＥＰＡなどを推進する立場をアピールし、自由貿易の重要性を強く訴える方針。
一方、これに先立ち安倍首相は、ドイツのメルケル首相と会談し、自由貿易の推進や、北朝鮮問題への対応で連携を強化していくことを確認した。
