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ふるさと納税のシャインマスカット“産地偽装”で…市民生活にも影響? 農家「ひとつの災害」、須坂市の予算削減 今後の懸念は

2025年4月24日 10:48
ふるさと納税のシャインマスカット“産地偽装”で…市民生活にも影響? 農家「ひとつの災害」、須坂市の予算削減 今後の懸念は

ふるさと納税の返礼品をめぐり産地偽装が明らかになった、長野・須坂市のシャインマスカット。問題が発覚した後も、影響は広がっています。ふるさと納税の受付を停止したことでシャインマスカット以外の農家も打撃を受け、市の財政にも影を落としています。

■須坂市、偽装を把握後も「寄付」募集

藤井貴彦キャスター
「長野・須坂市のふるさと納税で、シャインマスカットの産地偽装があったことを3月にお伝えしました。その影響がどんどん広がっていて、須坂市の市民生活にまで及びかねない事態になっています。何が起きているのでしょうか」

小栗泉・日本テレビ解説委員長
「須坂市は、日本グルメ市場という業者に委託して、農家からシャインマスカットを集め、ふるさと納税の返礼品を送っていました。ところがこの業者は、故意に須坂市産などと偽って山形県産のものを約12トン入れていたことが分かりました」

「さらに4月23日、長野県内の須坂市以外の自治体からのものも、6年間で約38トン発送されていたことが新たに分かりました。つまり、この間に和歌山センターから発送された約95トンの半分以上が、須坂市産ではなかったということです」

藤井キャスター
「過去にも、他の自治体でこうした産地偽装はウニや牛肉などでもありましたよね」

小栗委員長
「ただ、今回特に総務省が問題視しているのは、市が偽装を把握してからもふるさと納税の寄付を募り続けていた点、また調査が遅れたことです」

■須坂市の農家「収入に直結する」

小栗委員長
「須坂市では現在、全てのふるさと納税の受付をストップしていて、影響はシャインマスカット以外にも広がっています。市内で、家族でリンゴやモモなどを育てている農家に話を聞きました。収入の半分近くを、ふるさと納税に頼っているといいます」

リンゴ農家
「もう生産者としてきついなって。本当に降ってわいた話で、ひとつの災害だと思っていて。収入に直結する話で、本当に厳しい」

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■総務省、「指定取り消し」も検討