自衛官の定年を2028年から段階的に2歳引き上げ

自衛隊の人手不足が問題となる中、自衛官の処遇などに関する関係閣僚会議で自衛官の定年を2028年から段階的に2歳ずつ引き上げることが了承されました。
任期制ではない自衛官の定年は階級によって決まり、多くの隊員は55歳や56歳で定年を迎えます。
10日の関係閣僚会議では一般隊員の全ての階級の定年を2028年から5年間で段階的に2歳ずつ引き上げることが了承されました。宇宙やサイバーなど一部の職種については、定年を段階的に60歳にするということです。
また、会議では処遇改善の施策などを受けて、昨年度の自衛官候補生の採用者数が5年ぶりに増加に転じたり、昨年12月から4か月間の中途退職者数が一昨年の同時期に比べて減少するなど成果も報告されました。
一方で、自衛官全体の定員に対する充足率は89%となり、1999年度末以来、25年ぶりに9割を切りました。
防衛省は、募集活動のピークは4月から8月のため、基本方針の影響はまだ限定的だとして引き続き、方針に基づく施策を行うとしています。