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「夫の姓」に違和感ジワジワ…事実婚を検討

2021年4月2日 17:56
「夫の姓」に違和感ジワジワ…事実婚を検討

希望をすれば、結婚前の姓を名乗ることができる選択的夫婦別姓の議論が、自民党で始まりました。推進派と慎重派で意見が分かれる中、次の衆議院選挙をにらんだ思惑もみえかくれしています。

都内に住む山田さくらさん(32歳・仮名)。結婚記念日を迎えた1日、区役所に取りに行ったのは…離婚届。夫婦別姓にするために離婚して事実婚に切り替えることを検討しているといいます。

山田さくらさん「結婚した当時は特に名前が変わるっていうことに、あまり抵抗がなかったんですけれども」

結婚で夫の姓に変えた山田さん。夫の転勤を機に仕事を辞めたことで、旧姓を使う機会が減り、違和感がつのっていったといいます。

山田さくらさん「(病院などで)結婚した戸籍姓で呼ばれるので、そこでだんだん自分のアイデンティティーと名前が乖離(かいり)していくのを感じられて、何かちょっと違和感みたいなのが、どんどん積み重なってきたなっていうふうに思って。名前って思ってる以上に日常生活に密接に関わっているんだなっていうのに、変わってから気づいたという感じですかね」

2年前、夫に夫婦別姓について相談。夫は-。

山田さん(仮名)の夫(31)「確かに自分今まで考えたことなかったんですけど、やっぱりそういうのってあるよなって、それ(夫婦別姓にしたいこと)を聞いてからニュースとかいろいろ同じような考えの人が結構いるんだなとか」

当初は戸惑っていた夫も夫婦別姓に前向きになったといいます。

山田さん(仮名)の夫(31)「(夫婦別姓の)制度ができれば全然いいんじゃないかなと思う」

山田さくらさん(32歳・仮名)「それぞれの夫婦が自分たちの意思で名前をどうするか決められる。そういう制度が早く実現してほしいなというふうに思っています」

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その選択的夫婦別姓の制度をめぐり2日、自民党は新たな検討チームをたちあげました。

自民党の検討チーム・石原伸晃座長「いろいろな視点がある。その視点を整理してどのように我が党として考えるのか」

論点を整理をするとしていますが、党内は意見が割れています。先月、浜田元防衛相や野田幹事長代行ら推進派が100人規模の議員連盟をたちあげると、慎重派も中曽根元外相や山谷元国家公安委員長らが150人規模の議員連盟を発足させました。

推進派議員「(慎重派が)相当動員をかけてる。いろんな人が『安倍さんから電話もらっちゃって』と言っている」

選択的夫婦別姓をめぐっては、慎重な立場だった安倍首相が辞任したことなどもあり、導入にむけた議論が活発化しましたが、慎重派が巻き返しています。

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慎重派は、なぜ、選択できるようにすることにも反対なのでしょうか。

自民党(慎重派)・山谷えり子議員「子供の名前をどうするかによって、対立構造が持ち込まれる場合もあるのではないかという議論もしていかなければならないし、選択肢が増えるとか、そういうことではないと。選択的といえどもファミリーネームがなくなるという意味では、全体に関わることなので、ここは慎重にしてほしいと」

そのうえで-。

自民党(慎重派)・山谷えり子議員「3代4代どんどんいった場合に(姓が)たどれなくなるという、日本人の心根として、ご先祖様に恥ずかしくないというようなですね。日本的な心根というのが傷つくのか傷つかないのか」

自民党は、次の衆議院選挙で、選択的夫婦別姓が争点のひとつになることも見据え、論点整理をいそぎたい考えです。