医療逼迫「既に起き始めている」尾身会長
国会で28日、政府分科会の尾身会長は、東京都の新規感染者数が過去最多となったことをめぐり、医療の逼迫(ひっぱく)は既に起き始めているとの認識を示しました。
尾身会長は、救急医療や手術が遅れるなど医療の逼迫は既に起き始めていて、こうした危機感を政府や自治体、国民が共有することが極めて重要だと訴えました。
尾身会長「実は医療の逼迫というものがもう既に起き始めているというのが我々の認識であります。こうしたことが実は一般の人々にまだ十分に、その危機感が伝わってないということが大きい一つの原因だと思って、日本の社会みんなが危機感を共有することが、いま非常に重要だと思っております」
尾身会長は人の流れについて「繁華街の夜間滞留人口は少しずつ減ってはいるが期待されるレベルには残念ながら至っていない」と指摘しました。
また、菅総理大臣に求められることについて「国民にしっかりと危機感を共有してもらえるようなメッセージの出し方」と「今の感染状況にふさわしい効果的な感染対策を打つことに尽きる」と強調しました。
一方、首都圏の3県が政府に対し緊急事態宣言の発出の要請に向け調整していることについて西村担当大臣は、「もし正式に要請があれば、速やかに検討し、必要であれば機動的に対応したい」と述べました。