衆参ダブル選挙は?国会議員100人緊急取材…63人が内閣不信任案「提出見送り」、37人が「提出」と回答。「提出」のうち27人が「ダブル」につながるとの見方。
■4位 シナリオ②「不信任提出→否決」7人 ~野党まとまらず、石破首相で参院選~
理由について与党側から出た意見は…
「立憲は支持拡大のために出さないといけないが、あえて維新・国民には協調を求めない可能性もあるのでは」(自民中堅)
「出さない見方も多く出ているがその見方が広がるほど火に油。出す流れになるだろう」(自民中堅)
野党側から出た意見は…
「年金・別姓・政治改革に自民党はすべて後ろ向き。不信任提出の機運を高めていくが、維新が賛成できないだろう」(立憲幹部)
「野田代表は党内からの突き上げに負けて不信任を出す、でも野党はまとまれない」(立憲若手)
内閣不信任案が実際に提出されれば、自民党が野党の一部に協力を打診し、不信任を否決させるように動くという見方は多い。また、ある立憲幹部からは「実際に不信任を出しても解散されずに石破首相で参院選を行う方が立憲にはプラスだ」との声も出た。
■5位 シナリオ③「不信任提出→可決され総辞職」 3人 ~次の総理・総裁を選ぶ戦い~
このシナリオは、立憲民主党が内閣不信任案を提出し、他の野党もそれに賛成。可決したのちに、石破首相が「内閣総辞職」を選ぶというもの。
理由について与党側から出た意見は…
「後任は小泉進次郎氏。ワンポイントリリーフで戦う」(自民閣僚経験者)
野党側から出た意見は…
「いくら首相や幹事長が解散だと言っても、党内で羽交い締めにあって、総辞職しか選べなくなるのでは」(立憲中堅)
この回答は、100人の議員のうち3人と少なかった。総辞職した場合、自民党総裁選を行って次の総裁を選ばなくてはならないが、選んでも少数与党のなかでは首相の指名も確実には見通せないこと、参院選までのスケジュールがタイトなため、可能性は低いとの見方が多かった。
永田町を取材していると、内閣不信任案提出の行方は、日々トーンが変わっているように感じる。
果たして5つうち、どのシナリオが現実となるのか。立憲の野田代表は内閣不信任案の提出に踏み切るのか。仮に提出された場合、石破首相は解散に踏み切るのか。2人のトップの判断を与野党の国会議員が固唾を呑んで見守っている。