×

県内の企業倒産 2019年以来の高水準 負債総額100億円超 今後も増加傾向続くか、トランプ関税や物価高など影響

2025年5月12日 11:32
県内の企業倒産 2019年以来の高水準 負債総額100億円超 今後も増加傾向続くか、トランプ関税や物価高など影響
破産手続きの開始決定を受けたAPB=越前市庄田町

県内で今年4月に1000万円以上の負債を抱えて倒産した企業は8社あり、負債額は合わせて40億3000万円余りと、前年の同じ月に比べ大幅に増えました。次世代型リチウムイオン電池の開発を進めていた越前市のAPBによる大型倒産が負債額を押し上げました。

民間の調査会社帝国データバンクによりますと、今年4月の県内の倒産件数は8件で、負債額は合わせて40億3800万円となりました。このうちAPBによる負債が34億8500万円と約9割を占めています。倒産件数は前の年の同じ月と比べて2倍、負債総額は同じく4.5倍に増えました。

業種別では、建設業と製造業がそれぞれ3件、小売業が2件となっていて、倒産の理由については「販売不振」が6件と、大半を占めています。なお、今年に入ってから倒産した企業の負債総額は100億円を超え、2019年以来の高水準となっています。

今後の県内企業の動向について、帝国データバンクでは、いわゆるトランプ関税で今後の先行きが見通せず、物価高や人手不足も改善されていないため、小規模な企業や老舗企業を中心に、倒産件数は増加傾向が続くのでないかと分析しています。

最終更新日:2025年5月12日 11:32
    福井放送のニュース