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【年収の壁】榛葉幹事長「悔しい 障害物競走のようにどんどん壁が」与党と国民民主党の協議は合意ならず…国民は新与党案に反対確認

2025年2月27日 17:16
【年収の壁】榛葉幹事長「悔しい 障害物競走のようにどんどん壁が」与党と国民民主党の協議は合意ならず…国民は新与党案に反対確認

「年収103万円の壁」の見直しを巡り、与党と国民民主党による協議は合意に至らず、与党案が国会に提出される見通しとなりました。国民民主党は、27日、与党案に反対することを決定しました。

26日、“ひとつの節目”を迎えた、与党と国民民主党による「103万円の壁」を巡る議論。

(自民党 宮沢 洋一 税調会長)
「かなり知恵を絞って提案したつもりですけれど、最終的に、それが成案とならなかった」

与党が出した案を国民民主党が拒否したため、合意に至らず。今後、与党側は現在の与党案を、政府案の修正案として国会に提出する考えを示したのです。

与党案は、所得税の非課税枠の上乗せ対象を、年収850万円以下まで拡大。その上で、年収によって壁の引き上げ幅を4段階に分けるというもので、年収200万円以下の人は、壁が160万円まで引き上がります。このうち、年収200万円以下は恒久措置ですが、200万円から850万円は、2年間限定となります。所得制限なく178万円まで壁を引き上げるべきと、一貫して主張してきた国民民主党は…。

(国民民主党 古川 元久 代表代行)
「わが党としては、この案では受け入れることは難しい。これでは、予算に賛成できないと、きょうも自公にも伝えました」

与党側は予算案を巡る協議は「タイムリミット」だと主張。2025年度に向けた修正協議は、事実上、打ち切りとなりました。

(自民党 宮沢 洋一 税調会長)
「率直に言って、合意に達しなかったのは大変残念ですが、この協議を通じて、成果はあったのかなという思い」

与党の協議から一夜明け、国民民主党は会議を開き、与党案に反対することを決定しました。

(国民民主党 榛葉 賀津也 幹事長)
「政府・与党の『壁』の動かし方が、あまりにもせこくて、加えて趣旨が、どんどん変わっていってしまった」「この、現役世代の手取りを増やすための政策が、結果として、低所得者の皆さんをどうするかという政策に、すり替わっていった」「障害物競走のように、どんどん所得制限という『壁』ができてしまった」「大変悔しいし、残念な思いでなりません」

また、新年度予算案への対応については…。

(国民民主党 古川 元久 代表代行)
「当然、このままでは予算案には賛成できないと思うが、最終的な決定は(あす28日の)政調全体会議のプロセスを踏まえて、反対を決めていくことになる」

折り合いがつかなかった「103万円の壁」の引き上げ。27日、労働組合の組織である「連合静岡」の角山会長からも、批判の声が聞かれました。

(連合静岡 角山 雅典 会長)
「(与党案は)不十分だと思います。今回、また、いろいろな『壁』が出来てしまっている。上限が850万円だとか。私は、また、いろいろな『壁』を作る必要性が、なぜ、あるのかと、一国民としてね、感じている部分もある」「それをやっていたら、一向に、日本はデフレから抜け出せないのではないか」

国民民主党の榛葉幹事長は、壁の引き上げへ、引き続き努力をしていくと話しています。

最終更新日:2025年2月27日 18:22
    静岡第一テレビのニュース