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感染急増“飲み薬”早期治療のカギ?現場は

2022年1月11日 21:05
感染急増“飲み薬”早期治療のカギ?現場は

東京では11日、新たに962人の新型コロナウイルス感染が確認されました。10日時点の全国の重症者数は、前日から10人増えて100人となり、約2か月ぶりに3桁となっています。

感染者急増で自治体は奔走し、重症者の割合を抑えるため3回目接種の前倒し拡大や飲み薬の供給体制の強化も求められています。

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千代田区の保健所では11日、職員が感染者の体調確認に追われていました。

保健所職員
「1月7日に38度台になって、翌日には下がったということですね」

千代田区では年末、東京大神宮でクラスターが発生。このクラスターを機に、保健所の業務は大幅に増加。1日あたり30人から40人の届け出があり、職員を増員して対応しています。

東京・千代田区健康推進課 安田英俊係長
「(東京大神宮の)感染者の中には、予防接種を1回も打たれていない方や、1回しか打たれていない方がいた。(ワクチンを)2回目打ったとして、3回目を打っていただいて」

第6波の中、重視するのはワクチンの“ブースター接種”。予定を前倒しし、区内の高齢者向けに11日始まったのはファイザー製とモデルナ製を併用する交互接種です。

3回目接種した千代田区民
「きょう初めてモデルナ(を打った)。大丈夫だというお話ですから、安心しております」

視察に訪れた千代田区長は──

千代田区 樋口高顕区長
「おおむね1か月で高齢者への接種を終えたい。『早期接種』『早期発見』『早期治療』この3つが重症化を防ぐ鍵」

    ◇

早期治療の鍵となるのは、軽症者向けの治療薬「モルヌピラビル」。

千代田区では、11カ所の薬局がモルヌピラビルを取り扱い、医師の処方を受けて、薬剤師が患者の自宅まで届ける体制を構えています。

マルマツ薬局 松村善一薬剤師
「これが導入した自転車です」

配達に使うのは電動アシスト自転車。第5波の流行の時から活用しているといいます。

高齢や基礎疾患など、重症化のリスクがある人が対象となるこの薬。

マルマツ薬局 松村善一薬剤師
「(モルヌピラビルは)一部の薬局にしか届いていないので、都内全域の患者さんに対して、はたして届けられるのかこれからの取り組み」

訪問診療の現場でも、モルヌピラビルを備える動きが──

「これがモルヌピラビル」

千葉市の悠翔会在宅クリニック稲毛では、往診で使うことを想定し5人分を用意しました。

医療法人社団 悠翔会・佐々木淳理事長
「患者さんを受け入れる場所がない。自宅でやらざるをえないとなったときには、選択肢の1つとしてあるかなと」

一方、薬についてはある懸念も──

医療法人社団 悠翔会・佐々木淳理事長
「1日に8カプセルを、朝晩2回に分けて5日間」

カプセルが大きいため、高齢者らが1回4錠を飲むのは大変と指摘。また、重症化リスクは3割しか下げられないとみられ、効果は限定的だといいます。

オミクロン株の特徴から、第5波よりも自宅療養者が大きく増えるとみられる第6波。

佐々木淳理事長は「第5波はすごく大変だったが、ハイリスクな人たち、高齢者と基礎疾患ある人は接種が終わっていた。高齢の方は半年待たずにブースター接種を一日も早く打ってもらった方がいいのではないか」と話しました。

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