“紫外線量”増加の背景に……「大気汚染の改善」が? 日焼けを防ぎ、ビタミンDを作る“適度な日光浴”の目安は?
気象庁が発表している紫外線の強さをめぐり、「非常に強い」日が近年増えています。35年間で倍増した観測地点もあります。背景には、環境に配慮する取り組みがあるといいます。健康には適度な日光浴が欠かせませんが、その目安はどのようなものでしょうか。
藤井貴彦キャスター
「気象庁は、紫外線の強さを0~13までに分けて時間ごとに発表しています。8以上は『非常に強い』で、日中の外出はできるだけ控えるようにというレベルですが、この8以上の日数が近年上昇傾向にあります」
「観測地点のある茨城・つくば市では去年は63日で、35年間で倍増しています。なぜこれほど増えているのでしょうか?
小栗泉・日本テレビ解説委員長
「この理由について、国立環境研究所の中島英彰シニア研究員によると、大気汚染が改善されたことで紫外線量が増えてきている可能性があるといいます」
「環境に配慮する取り組みで大気汚染が改善し、PM2.5などの空気中に漂う微粒子の量が、昔と比べて減ってきているといいます」
「こうした微粒子は紫外線を吸収したり反射したりする効果がありますが、これが減っているため、地表に降ってくる紫外線の量が増えているといいます」
藤井キャスター
「紫外線対策は大切ですよね?」
佐藤梨那アナウンサー
「シミが気になりますし、私は日焼けした痕が消えにくいので、アームカバーや日傘で対策しています」
小栗委員長
「確かに紫外線を浴びすぎてしまうと、シミ・しわの原因になる他、白内障など目の病気につながるリスクがあります。ただ、浴びる量が少なすぎるのも問題で、紫外線によって作られるビタミンDが不足してしまいます」
「ビタミンDが不足すると、骨の変形などを引き起こす『くる病』や『骨軟化症』などになることもあります。中島さんは『適度な日光浴はむしろ健康に欠かせない』と指摘しています」