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社会
2011年11月13日 1:55

第一原発所長「死ぬと思ったことが数度」

第一原発所長「死ぬと思ったことが数度」
(c)NNN

 12日、年内の冷温停止に向けて復旧作業が続く福島第一原子力発電所の内部が、事故から8か月がたち、初めて報道陣に公開された。また、事故発生以来、陣頭指揮を執っている吉田昌郎所長がインタビューに応じ、「危険な作業は続くが、原子炉は安定してきている」と語った。

 報道陣は防護服と全面マスクで身を固め、バスで福島第一原発へ向かった。高台から敷地内を見渡すと、水素爆発で屋根が吹き飛んだ1号機の原子炉建屋が、先月工事が完了したカバーで覆われているのが見える。3号機は水素爆発で建屋が激しく損傷し、鉄骨が曲がっている。4号機は多少骨格を残しているが、かなりパネルが剥がれたり吹き飛んだりしているのが見られる。

 第一原発の海側の道路では、津波対策の仮設の防潮堤が積み上げられている。津波の影響をまともに受け、むき出しになった鉄骨が津波の威力を物語っている。また、津波に流された車やがれきが手つかずで放置されていた。

 取材陣は「免震重要棟」と呼ばれる建物にある前線基地にも入った。ここでは、各プラントの状況が24時間監視されている。

 現場で指揮を執り続けてきた吉田所長は、事故直後の現場の状況について「(最初の)1週間は、極端なことを言うと、もう死ぬだろうと思ったことが数度あった」と率直に語った。現在の状況については、「周辺の住民の方にご安心いただける程度にプラントは安定している。だけど、作業をするのはまだまだ厳しい」と述べた。

 今回、取材にあたった日本テレビ・倉澤治雄解説主幹は「作業の環境はずいぶん改善したと思う。だが、線量が高いこと、これから建屋の中に入らないといけないことを考えると、事故収束への道のりはまだまだ長いのではないかと思う」と話している。

 来月にも福島第一原発の冷温停止が宣言される予定。