“漂流者”3人、福岡空港へ

6日、島根・隠岐の島に「北朝鮮から流れ着いた」という木造の船に乗った3人について、政府は「漂流者」として北朝鮮へ帰す方針を固めたことがわかった。9日昼過ぎ、3人は鳥取・米子空港から福岡空港へ向けて移送された。
3人の男性は、鳥取・境港市の沖合に停泊する巡視船で事情聴取を受けていたが、発見から4日目の9日午前、ヘリコプターで米子空港に移送された。3人は、米子空港で海上保安庁の航空機に乗り換え、9日昼過ぎ、福岡空港に向けて飛び立った。今後、中国経由で北朝鮮に帰されるとみられている。
3人は「漁をしていたら、エンジンが故障して漂流した」と話し、北朝鮮に帰ることを希望しているという。脱北目的ではない北朝鮮の船が日本に漂着したのは例がなく、8日夜、関係省庁が協議した結果、3人を「漂流者」として扱い、北朝鮮に帰す方針を固めた。
船の中で見つかった男性の遺体について、3人は「火葬して持ち帰りたい」と話しているという。