新春恒例の歌会始 両陛下は被災地詠まれる
新春恒例の「歌会始の儀」が12日、皇居で行われ、天皇・皇后両陛下が詠まれた歌の他、一般の応募から選ばれた作品などが披露された。
今年のお題は「岸」で、天皇陛下は「津波来(こ)し時の岸辺は如何(いか)なりしと見下ろす海は青く静まる」と詠まれた。東日本大震災で大きな被害を受けた岩手県を訪問した際に、ヘリコプターで上空から見た光景を歌にされたもの。
また、皇后さまは「帰り来るを立ちて待てるに季(とき)のなく岸とふ文字を歳時記に見ず」と、津波による行方不明者の帰りを岸辺で待つ家族らの姿に思いをはせられた。
一般応募の入選者10人の中で最年少は、高校2年・伊藤可奈さんで、「岸辺から手を振る君に振りかへすけれど夕日で君がみえない」と詠んだ歌が披露された。