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水俣病救済策、7月末で申請打ち切りへ

2012年2月3日 17:29
水俣病救済策、7月末で申請打ち切りへ

 細野環境相は3日、水俣病特別措置法に基づく救済策について、今年7月末で患者からの申請を打ち切ると発表した。被害者団体からは、水俣病問題全体の幕引きにつながるとして、早期の救済策打ち切りに批判の声が上がっている。

 細野環境相は「申請期限ですが、早期の締め切りは適切ではない。そういう中で、しっかり申請いただく期限として半年は必要。12年7月31日とします。私どもは半年の期間を使い、周知活動徹底で全ての被害者救済をやりたい」と述べ、水俣病特措法の申請期限を今年7月末までとすることを明らかにした。その理由として、申請開始から3年が経過する来年4月末時点で申請者を確定させるためには、ギリギリのタイミングだとしている。

 また、細野環境相は、できるだけ全ての人に申請してもらうのが法の目的なので、政府は広報をこれまで以上に行う他、水俣病の原因となった企業にも潜在的な患者がいることから、企業の代表者を呼んで、協力を求めたいとしている。

 細野環境相は先月末、熊本県と新潟県を訪問し、被害者団体などから直接要望を聞いたが、被害者団体などからは、早期の申請期限打ち切りは水俣病問題全体の幕引きにつながるとの反発の声が上がっている。