2号機原子炉温度上昇 温度計の不具合か

福島第一原子力発電所2号機で原子炉の温度が再び上昇し、去年12月に政府と「東京電力」が「冷温停止状態」を宣言した以降としては最も高い値を記録した。東京電力は「問題の温度計が不具合を起こしている可能性もある」とみている。
福島第一原発2号機は、今月に入ってから圧力容器の一部で温度の高い状態が続いている。これを受け、東京電力は先週、注水量を増やし、「70℃前後で安定した状態になった」と説明していた。しかし、温度は11日夜から再び上昇し、12日午前10時には78.3℃を記録した。ただ、同じ高さにある別の2つの温度計は35℃程度のまま変化が見られないということで、東京電力は、「問題の温度計が不具合を起こしている可能性もある」とみている。
また、原子炉内の気体を調べた結果、核分裂反応が連続する「臨界」は起きていないと分析している。東京電力は12日中にさらに注水量を増やし、温度の変化を観察したいとしている。