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被害届受理遅らせ旅行へ ストーカー殺人

2012年3月22日 10:44
被害届受理遅らせ旅行へ ストーカー殺人

 長崎・西海市で去年12月、男女間のトラブルから女性の家族2人が殺害された事件で、被害届を「1週間待ってほしい」として受理を遅らせた千葉県警習志野署の担当者らが、その直後に2泊3日の慰安旅行に行っていたことがわかった。

 この事件では、西海市で去年12月、男女間のトラブルから、女性の家族2人が、女性にストーカー行為をしていた男に殺害され、家族の1人は男のストーカー行為を同県警などに相談していた。

 習志野署は、事件発生直前に女性の家族から出された傷害事件の被害届について、他の事件で立て込んでいることを理由に「1週間待ってほしい」として受理を遅らせていた。

 その後の警察への取材で、その直後、習志野署で事件を担当していた幹部や捜査員ら約10人が、北海道へ2泊3日の慰安旅行に行っていたことが新たにわかった。

 事件の対応を検証した千葉県警は「もっと早く対応すべきだった」としているが、旅行については検証内容で触れておらず、長崎・三重両県警にも伝えていなかった。

 千葉県警幹部は「旅行は被害届の受理を遅らせた理由ではなかったが、不適切で切迫感がなかったと言わざるを得ない」と話している。