首都直下地震被害想定、死者9700人に

東京都は18日、首都直下で起きるとされる東京湾北部地震(マグニチュード7.3)の被害想定を見直し、公表した。震度6強以上の範囲が23区の7割に及ぶとされ、一部の地域では震度7の揺れも想定されている。地震による揺れや火災による建物の被害は30万棟としており、想定死者数は最悪のケースの場合、06年の約5600人(風速6メートル)から約9700人(風速8メートル)に増えた。
帰宅困難者は約517万人で、翌日の避難者は約339万人に上ると想定している。
また、都内に最も大きな津波をもたらしたとされる1703年の元禄型関東地震をモデルとした想定も出され、品川区で最大2.6メートルの津波が想定された。この津波では大きな被害はないとしているが、臨海部にある水門が閉められなかった場合、浸水などの被害が拡大するおそれがあるとしている。
東京都はこの被害想定を基に地域防災計画を作成し、防災対策を進めていくという。