茶のしずく石鹸 アレルギー患者の半数重症
福岡市の会社が販売した「茶のしずく石鹸(せっけん)」によるアレルギーと診断された人の半数で、重いアレルギー症状が出ていたことがわかった。
日本アレルギー学会によると、10年まで販売されていた「茶のしずく石鹸」の使用で小麦アレルギーと診断された患者は、10日までに全国で463人に上り、報告されていない例を含めると、被害患者の数は1000人程度と推定されている。
学会のまとめでは、被害患者の半数で、小麦を食べた後に、血圧低下や呼吸困難、おう吐など重いアレルギー症状が出たという。この仕組みについて、日本アレルギー学会は、石鹸の小麦成分が皮膚や粘膜を通して蓄積されると体内に小麦を敵とみなす抗体ができ、その後にパンやうどんなどを食べると小麦を排除しようと重いアレルギー症状が出たと説明している。