原発30キロ圏で初の大規模避難訓練 石川

福島第一原発事故を受け、9日、全国で初めて石川県で原発から半径30キロ圏内の住民を対象にした大規模な避難訓練が行われた。
訓練は、能登半島にある志賀原発が地震によって全ての電源が失われ、放射性物質が大量に漏れ出したとの想定で行われた。対策拠点は、原発の近くにあるオフサイトセンターを使わず、初めて50キロ以上離れた県庁に設置された。
訓練では、原発から半径30キロ圏内の住民が、全国で初めてバスや船を使って避難所へ向かった。約800人の参加者たちは、被ばくしていないかサーベイメータで確認され、数値が高かった人は水で体を洗い落とす想定で除染テントに入った。
輪島市を含む奥能登は陸路を絶たれて孤立するおそれがあり、不安を口にする住民が目立った。県も孤立を懸念し、9日は船を使って物資を輪島港に運び入れる訓練も行った。今後、参加者のアンケートを参考にして訓練の内容を改善していく考え。