福島1号機の建屋地下で1万ミリシーベルト
福島第一原発1号機の原子炉建屋の地下を撮影した映像が27日に公開された。放射線量は一時間あたり約1万ミリシーベルトと非常に高いことがわかったが、水漏れがあるとみられる損傷箇所は特定できなかった。
公開されたのは、福島第一原発1号機の原子炉建屋1階から地下のトーラス室と呼ばれる空間に挿入された工業用の内視鏡が捉えた映像。内視鏡には線量計と温度計が取り付けられていて、放射線量は最高で一時間あたり約1万ミリシーベルトと非常に高く、たまっている水の水面は、床から約5メートル20センチであることが確認された。また、事故直後からかなりの高温と湿度にさらされた配管や壁、足場などは腐食してさび付いている様子がわかる。
1号機では地下の圧力抑制室から水が漏れているとみられていて、補修のために損傷箇所を特定しなければならないが、今回、撮影された範囲では、配管などに大きな変形や損傷は確認されず、圧力抑制室のどこから水が漏れているかはわからなかった。
「東京電力」は今後、たまっている水や堆積物を採取して分析を進めるとともに、圧力抑制室の損傷箇所の特定を急ぎ、補修作業を行う方針。