蔵の床下から金塊…国税庁が脱税の手口公開

国税庁は6日、全国の国税局が11年度に摘発した脱税の手口の一部を公開した。
国税庁によると、11年度に摘発された脱税の件数は189件で、脱税額の総額は約192億円だった。総額が200億円を下回るのは78年度以来で、リーマンショック後の景気の低迷が要因とみられている。
国税庁・安居孝啓査察課長は「法人税の税収が大きく落ちている。企業の収益が悪いことを表しており、脱税できる規模も小さくなる」と述べている。
しかし、悪質な脱税は後を絶たない。ある家の庭にある土蔵で、不自然に敷かれたベニヤ板をはがすと、床の下から3億円分の札束と約1億3000万円相当の金塊が見つかった。また、別の家では、衣装ケースの中に入っていたトレーナーを広げると中に紙袋があり、400万円分の札束が見つかった。
最近では国際取引が絡む脱税など複雑な手口も増えており、国税庁は対策を強化している。