九州豪雨 20人死亡、20万人に避難指示

活発な前線の影響で、九州北部を中心に非常に激しい雨が降り続き、川が氾濫したところもある。NNNのまとめによると、14日午前11時半現在、この雨で20人が死亡、8人が行方不明になっている他、約20万人に避難指示が出されている。
福岡県内では、南部を中心に1時間に約110ミリの猛烈な雨が降り、各地で土砂災害が発生している。14日午前11時半現在、南部のみやま市や八女市、柳川市の全域などで約18万人に避難指示が出されている。八女市星野村では、住宅に土砂が流れ込み、83歳の女性1人が行方不明になっていて、自衛隊などが捜索活動を続けている。
被害の大きい八女市の住民は「生まれて初めての状況。棚田や段々畑がナイアガラの滝のよう。土砂災害が至るところである。道路はどこも寸断されている」と話している。
福岡県では、今後も局地的に猛烈な雨が降るとみられていて、土砂災害などに厳重な警戒が必要。
大分県でも14日朝から猛烈な雨が降り続き、県全体で約7万8000人に避難指示や避難勧告が出されている。中津市では、山国川が氾濫し、ドライブインがほとんど水につかるなどの被害が相次いでいる。日田市でも花月川が氾濫し、道路には人の太ももにつかるほどの水があふれているところがある。この大雨で、大分・広瀬県知事は、災害対策基本法に基づき、陸上自衛隊の出動を要請した。
熊本県内では、この大雨で19人が死亡し、6人が行方不明になっている。このうち、4人が行方不明になっている阿蘇市では、警察や自衛隊など約400人の態勢で、捜索が14日早朝から再開された。しかし、阿蘇市内では時折、1時間に50ミリを超える激しい雨が降り、捜索はしばしば中断している。また、連日の大雨で地盤が緩んでいることなどから、捜索は難航している。阿蘇市では、11日の降り始めからの雨量は700ミリを超えていて、約700人が学校の体育館などに避難している。