東電、原発事故直後の緊迫したやりとり公開

福島第一原発事故の直後に「東京電力」本店と現場などのやりとりを録画した社内のテレビ会議の映像が6日、初めて公開された。この中で、3号機が水素爆発した直後の緊迫したやりとりが明らかになった。
福島第一原発・吉田所長「本店、本店!大変です、大変です。3号機、たぶん水蒸気爆発が今、起こりました」
本店「緊急連絡!」
吉田所長「11時1分です」
本店「11時1分、了解。緊急連絡します。1号機と同じような感じね?」
吉田所長「免震重要棟ではわからないんですが、地震とは明らかに違う横揺れと縦揺れがきまして、地震のような後揺れがなかったということで、たぶんこれは1号機と同じ爆発だと思います」
6日から公開されたのは、事故直後の去年3月11日午後6時過ぎから15日深夜にかけて、福島第一原発の免震重要棟と東電本店など数か所のやりとりを録画した150時間分のテレビ会議の様子。このうち音声が録音されているのは約50時間分で、3号機で水素爆発が起きた直後の緊迫したやりとりなどが確認できる。
また、音声はないものの、菅前首相が本店に乗り込み、東電幹部に興奮した様子で話をしている姿も映っている。
今回の公開にあたっては、東電が編集した約1時間半の録画映像がメディアに提供されたが、他の部分は一切の録音・録画が禁止されている。