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東電 事故2日後には“原子炉損傷”認識

2012年8月8日 18:35
東電 事故2日後には“原子炉損傷”認識

 「東京電力」が福島第一原発事故から2日後には原子炉自体が損傷している可能性を認識していたことが、テレビ会議の録画映像から明らかになった。

 メディアに対して閲覧だけが許可された映像によると、福島第一原発・吉田所長(当時)は、事故から2日目の去年3月13日、1号機に水を入れ続けても水位計の数値が一向に変わらないことから、「恐らく配管破断みたいなものがあって、原子炉からずっと海水が漏れているのだと思う」と述べ、原子炉の圧力容器自体が損傷している可能性を指摘していた。圧力容器が損傷していれば冷却水が漏れて燃料棒の損傷が進むため、当時、本店と現場の間では外側の格納容器を水で満たして原子炉ごと水没させる「水棺」を行うことを検討していた様子もうかがえる。

 また、去年3月14日夜には、本店・高橋フェローがテレビ会議の会話で「3機、炉心溶融ですもんね」と現場に確認する発言があり、この時点ですでに1号機から3号機の3つの原子炉で炉心が溶融していた可能性を東電が認識していたことがわかった。

 東電の会見で炉心溶融の事実を正式に認めたのは事故から2か月後のことで、情報公開のあり方が当時から問題となっていた。