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2012年8月11日 20:01

震災の教訓を生かす「臨時災害放送局」

震災の教訓を生かす「臨時災害放送局」
(c)NNN

 災害発生時に自治体が開局して住民に災害情報を伝える「臨時災害放送局」。東日本大震災直後、被災地で開局が相次いだが、今月開局された放送局もあった茨城県内の動きをNNNが取材した。

 1日に開局した取手市の臨時災害放送局「とりでFM」(FM89.4MHz)は、市内の放射線量や給食の食材検査の結果、市のお知らせなどを伝える一日2回の生放送がメーンとなっている。また、対談形式で市政を伝える番組や読み聞かせの時間を設けるなど、「聞いてもらえる工夫」もしている。

 取手市は震災直後から準備を進めてきたが、空いている周波数がないなどの理由で、開局まで1年以上かかった。それでも開局させたのは、震災の際、防災無線などで流した災害情報がきちんと伝わらず、不安を感じた市民が多かったからだという。

 取手市役所総務課の地域放送対策係・渡来真一係長は「(放射線量が)茨城県の中でも取手市は一番高いところ。次世代を担う子供のために心配しているお母様方やご両親がたくさんいるので、放射線量の情報を積極的に提供していきたい。普段から89.4MHzという周波数に合わせていただける。そうすると、万が一、何かあった時でも、そこの周波数を合わせれば何か情報を伝えてくれるだろうという形をとりたい」と話す。

 災害情報をリアルタイムに提供できなかった経験から去年6月に開局した高萩市の「たかはぎ災害エフエム」(FM76.8MHz)は、来年度以降、「コミュニティーFM」に移行し、より身近な放送局を目指すとしている。高萩市・草間吉夫市長は「災害時以外の時は、市民に親しまれるような番組を作って、有事になった際は災害ラジオに切り替わり、リアルタイムで必要な情報をお届けする。市民にとってなくてはならないコミュニティーFMになることです」と話している。

 震災をきっかけに始まった地域の放送局。きめ細かく地域の情報を伝えながら、いかに多くの市民に聞いてもらえるかが課題となる。