東日本大震災の津波に耐えて１本だけ残っていた岩手・陸前高田市の「奇跡の一本松」の保存に向けた伐採作業が１２日朝から始まった。

　伐採に先立ち、１２日午前８時半から現地で安全祈願祭が行われ、作業の無事と被災地の一日も早い復興を祈った後、枝の部分から伐採が始まった。

　「奇跡の一本松」は、高田松原の海岸にあった約７万本のうち、１本だけが津波に流されずに残り、被災地の希望のシンボルとなっている。しかし、海水の影響で根が腐り、枯れていることがわかったため、市は、一旦伐採した上で腐らないよう処理を施し、来年２月末までに元の場所に戻すことを決めていた。

　１２日午後には、幹が切り倒される予定。