“iPS治療”共同研究者が論文関与を否定
アメリカで研究者・森口尚史氏がiPS細胞(=人工多能性幹細胞)の移植治療を行ったと発表した問題で、論文で共同研究者とされる東京医科歯科大学などの教授らが12日、都内で記者会見を行い、論文の内容には直接関与していないことを明らかにした。
森口氏は、iPS細胞の移植治療を心臓病患者に行ったと説明している。この研究についての論文で共同研究者とされている東京医科歯科大学・佐藤千史教授は12日、「概略だけを書いた一枚紙の抄録を見て、データに整合性があると判断し、自分の名前を使うことは承諾した」と述べた。しかし、研究の詳しい内容については確認していないことを認めた。
また、同じく共同研究者とされている東京大学・井原茂男特任教授も12日、「1年ほど前に森口氏から遺伝子情報の解析を頼まれて、データを渡しただけだ」と述べ、研究そのものとの関係を否定した。