原子力規制委員長、敦賀原発「再稼働困難」

福井・敦賀原発の敷地内を通る破砕帯について、原子力規制委員会の専門家会合は「活断層の可能性が高い」との判断で一致した。田中委員長は「このままでは再稼働は困難」との認識を示した。
敦賀原発には、全国の原発で唯一、敷地内に「浦底断層」と呼ばれる活断層が通っていて、そこから枝分かれする形で原子炉建屋の真下に向けて数本の破砕帯が延びている。10日の会合では、今月初めに行われた現地調査を基に原子炉建屋の下にある破砕帯が浦底断層に引きずられて動くかどうかが協議された。この中で、専門家から「浦底断層がマグニチュード8程度の大規模な地震を起こす可能性があり、そこから延びる破砕帯が引きずられて動く可能性が高い」との指摘が相次いだ。
これを受け、原子力規制委員会・田中委員長は「このままでは敦賀原発の再稼働は認められない」との見解を示した。原子力規制委員会は近日中に会合を開き、正式に方針を決定することにしている。