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漏れた汚染水、海に流出の可能性~東電

2013年8月22日 0:24
漏れた汚染水、海に流出の可能性~東電

 福島第一原発のタンクから300トン以上の汚染水が漏れ出た問題で、東京電力は、漏れ出た汚染水の一部が排水溝を通じて海に流出した可能性があることを認め、同じ型のタンク約300基全てについて22日から目視点検を始める方針。

 21日夕方、汚染水が漏れたタンクから50メートル離れた排水溝の壁で水が流れた跡が見つかったため、放射線量を測定したところ、1時間あたり6ミリシーベルトが測定された。この排水溝はそのまま海へつながっているため、東京電力は「汚染水が海へ漏れ出した可能性が否定できない」としている。

 また、21日午後9時過ぎには汚染水が漏れたタンクから全ての水の抜き取りを終えたが、タンクの側面には漏えい箇所は確認できなかったという。

 一方、原子力規制委員会の作業部会では、タンクの底やコンクリートの土台部分に亀裂ができ、そこから汚染水が漏れ出て地中にしみ出した可能性が指摘された。このため、タンクの構造的な欠陥の可能性もあるとして、同じ型のタンクについては中に入っている汚染水を速やかに別の場所に移すべきとの見解が示された。