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2013年9月20日 22:30

“伝説のボスザル”行方不明で捜索 大分

“伝説のボスザル”行方不明で捜索 大分
(c)NNN

 野生のサルの餌付けで知られる高崎山自然動物園で20日、14日から行方不明になっている“伝説のボスザル”ベンツの捜索が行われた。

 約1300匹の野生のサルには2つの群れがあり、そのうちの1つを率いるのが、雄ザルのベンツ。ベンツが「伝説」といわれる理由の1つが、推定年齢35歳という年齢。人間にすると100歳を超える高崎山の最長老だ。その人気は衰え知らずだったが、14日から姿を見せなくなったという。

 「伝説」のゆえんは、ベンツの経歴にもあった。若い頃は高崎山きっての暴れん坊で、めきめきと頭角を現し、1987年には最年少9歳で、当時所属していた「B群」のボスに就任した。ところが3年後、別の群れ「C群」の雌ザルと恋に落ちると、自分の群れをまとめることをおろそかにし始め、「B群」から追い出されてしまう。「C群」の“新入り”となったベンツは、約20年の歳月をかけて仲間の信頼を獲得。2011年に「C群」のボスとして再びトップの座に上り詰めた。

 高崎山史上初めて、2つの群れのボスを務めたベンツのリーダーシップには、こんな人も関心を寄せた。メルセデスベンツに乗って訪れたのは、ルフトハンザドイツ航空のオットー・F・ベンツ日本支社長。「素晴らしいリーダーシップで強く、まるで車のメルセデスベンツのようだね」

 先頭に立って他の群れと戦うなど、年齢を感じさせない力強さを見せていたベンツ。しかし、この数年は体力の衰えが目立ち、17キロあった体重は約10キロまで落ち込んでいたという。

 なぜ、ベンツは突然姿を消したのか。野生のサルの生態に詳しい東洋大学経営学部・室山泰之教授は、「交尾期がもうすぐ始まるので、強い雄が来た時に小競り合いしてケガをして動けなくなってしまった」と分析する。

 ベンツが姿を消して1週間たった20日、動物園の職員らによって、朝から群れが生息する山の捜索が行われたが、ベンツの姿は見つからなかった。

 1か月たってもベンツが見つからない場合、「C群」第2位のゾロメが新しいボスに就任するという。