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七十七銀行訴訟 遺族側の賠償請求を棄却

2014年2月25日 14:20
七十七銀行訴訟 遺族側の賠償請求を棄却

 東日本大震災の巨大津波を予見できたかどうかが争点となった裁判の判決が仙台地裁で言い渡され、損害賠償を求めていた原告側の主張が全面的に退けられ敗訴した。

 この裁判は、七十七銀行女川支店で屋上に避難したのちに津波で犠牲となった行員ら3人の遺族たちが、銀行に対し、総額2億3000万円あまりの損害賠償を求めていたもの。裁判では“屋上を超える”津波を予見できたかどうかが最大の争点となっていた。

 仙台地裁の斉木教朗裁判長は、判決で「屋上を超えるような20メートル近い巨大津波の予見は困難」として賠償請求を棄却した。

 原告・高松康雄さん「職場の安全管理とか危機管理に一歩でも、二歩でも前進すればいいと思ったが、この判決では前進どころか後退だなと思います」

 一方、判決を受けて銀行側は、「悲しい出来事が繰り返されることのないよう、防災への取り組みや行員の防災意識を一層高めていきたい」とコメントしている。