台風19号 14日にかけ広い範囲で警戒を
気象庁によると、大型の台風第19号は、速度を速めながら、四国付近を北東に進んでいる。14日にかけて、西日本から北日本の広い範囲で、暴風、高波、高潮、土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水やはん濫に厳重に警戒が必要。
気象庁の発表内容は以下のとおり。
[台風の現況と予想]
大型の台風第19号は、13日16時には高知市付近にあって、1時間におよそ45キロの速さで北東へ進んでいます。中心の気圧は975ヘクトパスカル、最大風速は30メートル、最大瞬間風速は45メートルで中心の北側280キロ以内と南側220キロ以内では風速25メートル以上の暴風となっています。
台風第19号は、速度を速めながら、四国付近を北東に進んでいます。今後、近畿地方と東日本、東北地方を通過またはかなり接近し、14日夕方には三陸沖で温帯低気圧に変わる見込みです。
[防災事項]
<暴風>
四国を中心に西日本の広い範囲が暴風域に入っています。台風の中心から離れたところでも風が強いのが特徴で、西日本と東海地方、北陸地方の広い範囲で20メートル以上の非常に強い風が吹いています。特に、四国の太平洋側では海上を中心に30メートルの猛烈な風が吹いています。
西日本では、近畿地方の太平洋側でもこれから猛烈な風が吹き、13日夜遅くまで続き、非常に強い風は14日朝まで続く見込みです。東日本では、関東甲信地方でも13日夜には非常に強い風が吹き始め、この状況は14日昼過ぎにかけて続く見込みです。北日本では太平洋側の海上を中心に、13日夜遅くから14日夜にかけて非常に強い風が吹くおそれがあります。
14日にかけて予想される最大風速(最大瞬間風速)は
四国地方、近畿地方 30メートル(45メートル)
関東甲信地方、伊豆諸島、東北地方、北海道地方
26から28メートル(40メートル)
九州南部、九州北部、中国地方、東海地方、北陸地方
25メートル(35メートル)
の見込みです。暴風に厳重に警戒してください。
<高波>
海上では、沖縄・奄美と西日本、東海地方で大しけとなっており、特に、四国の太平洋側では猛烈なしけとなっています。西日本では、近畿地方の太平洋側でも13日夜には猛烈なしけとなり、14日未明まで続くおそれがあります。西日本での大しけの状態は14日朝まで続く見込みです。
東日本は、東海地方と伊豆諸島で13日夜遅くから14日未明にかけて猛烈なしけとなるおそれがあります。13日夜には東日本の広い範囲で大しけとなり、14日昼前にかけて続くでしょう。北日本の太平洋側でも14日は大しけとなる見込みです。
14日にかけて予想される波の高さは
四国地方、近畿地方 10メートル
東海地方、伊豆諸島 9メートル
九州北部地方、関東地方 8メートル
東北地方、沖縄地方 7メートル
奄美地方、九州南部、中国地方、北陸地方、北海道地方
6メートル
の見込みです。
高波に厳重に警戒してください。
<大雨・雷・突風>
四国地方では局地的に1時間80ミリ以上の猛烈な雨が降っており、13日16時までの24時間で400ミリ以上の雨量となっている所があり、土砂災害の危険度や洪水の危険性が高まっている地域があります。
13日は四国地方と近畿地方、東日本の広い範囲で非常に激しい雨が降り、太平洋側を中心に1時間に80ミリ以上の猛烈な雨の降るおそれがあります。14日は、朝にかけて、東日本から北日本の太平洋側を中心に1時間に50ミリ以上の非常に激しい雨が降る見込みで、局地的には1時間80ミリ以上の猛烈な雨の降るおそれがあります。
14日18時までの24時間に予想される雨量は、多いところで
東海地方 300ミリ
近畿地方、関東甲信地方、北陸地方 250ミリ
四国地方、東北地方 200ミリ
中国地方 150ミリ
北海道地方 100ミリ
の見込みです。
土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水やはん濫に厳重に警戒してください。
また、西日本から北日本にかけて、落雷や竜巻などの激しい突風にも注意が必要です。発達した積乱雲の近づく兆しがある場合には、頑丈な建物内に移動するなど、安全確保に努めてください。
<高潮>
台風の影響で、西日本や、東日本・北日本の太平洋側を中心に高潮が発生するおそれがあります。高潮による浸水や冠水に注意・警戒してください。
[補足事項]
今後の台風情報や、地元気象台が発表する警報、注意報、気象情報に留意してください。次の「台風第19号に関する情報(総合情報)」は13日23時頃に発表する予定です。