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2014年12月9日 21:08

仙台地裁、災害弔慰金の不支給取り消し命令

仙台地裁、災害弔慰金の不支給取り消し命令
(c)NNN

 震災後、体力の低下などが原因で内縁の妻を亡くした宮城県仙台市の男性が、災害弔慰金を支給しないとした市の決定の取り消しを求めていた裁判で、仙台地裁は男性の訴えを認める判決を言い渡した。

 訴えを起こしていたのは、宮城県仙台市内の男性(72)。訴えによると、男性は、内縁の妻(当時85)とともに震災で全壊した自宅で主に暮らし続けていたが、内縁の妻が飲食物などがうまく飲み込めない「嚥下(えんげ)障害」や、これがもとで肺炎の症状が出るなど体調が徐々に悪化し、2011年8月に死亡した。

 男性は仙台市に災害弔慰金250万円の受け取りを申し出たが、市は、震災関連死は認められず支給しないと決定した。男性は、この決定の取り消しを求めていた。

 9日の裁判で、仙台地裁の高宮健二裁判長は、「震災で生活環境や住環境が著しく悪化し、心身に多大な負担が掛かったことが死亡した要因と推認できる」として、原告の訴えを認め、災害弔慰金を支給しない決定を取り消すよう市に命じた。

 原告の弁護士によると、震災を巡る同様の裁判で、自治体側の決定の取り消しが命じられるのは初めてとみられる。今回の判決について、仙台市側は「市の主張が認められず残念。判決内容を精査の上、対応を検討する」とコメントしている。