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観光船沈没事故から3年 いまだ6人が行方不明 家族の思いは…

2025年4月24日 6:12
観光船沈没事故から3年 いまだ6人が行方不明 家族の思いは…

乗客・乗員20人が亡くなり、6人が行方不明となっている北海道知床半島沖の観光船沈没事故から、4月23日で3年です。今も息子の行方がわからない男性が、胸の内を明かしました。

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乗客・乗員26人を乗せた知床観光船「KAZU 1」の沈没事故から、4月23日で3年。事故が起きた知床の海に向かう1人の男性がいました。

「痛いですね手が。冷たいところで痛い思いをしながら命を落としていったと思うと、憤りを感じますね」

男性の息子、小柳宝大さんは当時「KAZU 1」に客として乗船していて、今も行方がわかっていません。23日、宝大さんの父親は、船内から見つかった宝大さんのダウンジャケットを身に着けていました。

小柳宝大さんの父親
「事件に関することだから、お前も常に一緒にいてくれって思いですね。事故があったことは覚えておいてもらいたい。再発防止ですね。こんな思いは皆さんにしてもらいたくないから」

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知床沖で発生した沈没事故。20人が犠牲となり、いまだ6人が行方不明のままです。

23日午後1時に行われた追悼式。被害者の家族や町民らが参列し、犠牲者に祈りをささげました。

3度目の追悼式となりますが、今年も「KAZU 1」運航会社の桂田精一社長は、姿を見せませんでした。

事故を巡っては去年、桂田社長が業務上過失致死の罪で起訴されたほか、先月からは乗客の家族らが約15億円の損害賠償を求める裁判が始まりました。

7歳だった息子とその母親が行方不明となっている男性は…。

息子とその母親が行方不明 帯広市の男性
「私たち被害者家族は事件のことだけでもつらい思いをしているんですけど、桂田のそういう誠意のない、反省していない態度が余計に私たちを苦しめているんです。生存の可能性は低いんですけど、厳しいことだとわかっているけど、待ち続けていたい、そういう気持ちでいたい」

(4月23日放送『news zero』より)

最終更新日:2025年4月25日 0:13