基幹統計“書き換え”で二重計上 国交省が職員の相談窓口設置へ

建設業の基幹統計が書き換えられ二重計上されていた問題で、国土交通省は10日、職員の相談窓口をつくるなどの再発防止策をまとめました。
建設業者が毎月の受注実績を報告し、国土交通省が集計し公表する「建設工事受注動態統計調査」は、2013年から書き換えられ二重計上されるなど不適切な処理が行われていました。
これを受け、省内に設置されたタスクフォースは10日、再発防止策として「統計改革プラン」を発表しました。
統計業務での問題の発見が職員の不利益につながる構造が存在していたという指摘については、新たに職員で構成する「統計改善プラットフォーム」を立ち上げ、各部局で統計を所管する作業チームと連携して業務上の失敗などを共有するほか、問題や疑問を職員が気軽に相談できる窓口をつくるということです。
また、実務上で出てきた課題などを専門家に共有し審議する「統計品質改善会議」も新たに設置しました。
これにより、専門家の知見を生かし解決策を検討していきたいとしています。
一方、限られた職員の数で統計を作成し精度を維持・向上していくために民間事業者の活用を強化し、業務効率化を図っていくということです。
国交省の担当者は「改革プランを確実に実施し、信頼回復に向けて全力で取り組んでいく」としています。