不登校と向き合う親子 環境を変えて「少しずつ…」見守り続け生まれた気持ちの変化『every.特集』
まずは打ち解けるため、満太朗くんがすきなゲームを一緒にやってみることに。
小学5年生・満太朗くん
「超苦手」
桐谷キャスター
「わかる。これ難しいよね」
満太朗くん
「うまっ」
桐谷キャスター
「うまいでしょ」
「こうやってゲームしている時が一番好き?」
満太朗くん
「一番じゃないけど好き」
満太朗くんは徐々に、学校のことも話してくれました。「好きで言ったら、計算は得意じゃないけど算数、音楽、図工、道徳」。
桐谷キャスター
「好きな授業いっぱいあるね」
好きな授業はたくさんあるといいますが、なぜ、学校に行きたくないのでしょうか。
桐谷キャスター
「学校に行きたくなくなったのは、これが嫌だったからとかあるの?」
満太朗くん
「理由はほぼない。ただ行きたくなくなったから行ってない」
理由はないと話した満太朗くん。それでも話をしていくと、「昔は本当に大嫌いだった」という。
桐谷キャスター
「昔は嫌いだったんだ」
満太朗くん
「人の多いところが本当に苦手で。一気に関わろうとすると嫌になっちゃう」
子ども自身、複雑な思いを抱えながら「行きたくない」と伝えています。親はまず、その言葉に寄り添うことが大事だとひろみさんは考えています。
廣瀬ひろみさん
「行きたくないって子どもが言うのも、すごく勇気がいること」
「言えたのもすごいことだし、自分の気持ちを言っていいんだよ、という環境をつくれたから、『お母さんの子育てがうまくいってる証拠』と、初めて来た方には必ず伝える」
それは、ひろみさん自身も不登校の子どもと向き合ったことで行きついた思いでした。
廣瀬ひろみさん
「4人子どもがいるんですけど、みんな学校が苦手だった。三女が小4から全く学校に行かなくなりまして」
実は末っ子の満太朗くんだけでなく、3人の姉たちも学校が苦手でした。中でも三女は、小学4年生から中学3年生までの6年間、不登校に。当時はなんとか学校に行かせたいと奮闘するも、三女とは気持ちがすれ違う日々…。その中で、自分のある思いに気づきました。
廣瀬ひろみさん
「子どもを学校に行かせなきゃ、ちゃんとした大人に育てなきゃ。友達に『そう思ってるのは誰なの?』と聞かれたときに、全部私じゃんって」
それからは、無理矢理学校に行かせることをやめてみたといいます。ある日、三女をお菓子作り教室に連れて行くと、その魅力にのめり込み、猛勉強。それをきっかけに、学校に行けるように。
廣瀬ひろみさん
「好きなこと見つけるって、そのために勉強・学びについてくる」
桐谷キャスター
「好きなことを見つけて、それだけ熱中できるものがあれば、座学だけが勉強じゃない」
“好きなこと”を見つけた三女。高3になった今、毎日学校に通い続けています。ひろみさんはこうした経験から「大丈夫」と思えるヒントを得ていました。