なぜ大宮の名物が「ナポリタン」に?
大宮でいま、名物グルメと注目されているのが「大宮ナポリタン」です。実は、大宮は鉄道の博物館や車両工場がある「鉄道の街」。大宮ナポリタンは、その鉄道と深い関係がありました。
■まずは人気ナポリタンを試食
大宮駅近くにある喫茶店「伯爵亭」を訪ねました。ここで人気のメニューが「大宮ナポリタン」。トマトケチャップの香りが食欲をそそります。ボリュームたっぷりの麺(めん)を、中華鍋を使って強火で一気にいため、ケチャップをからめて作ります。その味は―
玉木キャスター「濃厚でこれぞ昔ながらのナポリタンって感じがします」
■国鉄マンとナポリタンの意外な関係
でも、ナポリタンが、なぜ大宮の名物グルメなのでしょうか。「伯爵亭」の店主・宮城さんに聞いてみました。
「開店当時っていうのは、ファミリーレストランもなければコンビニもないと」「国鉄マンっていうんですか、そういう方に一番好んで食べられたのがナポリタンです」
大宮は、1885年の駅開業後、国鉄の企業城下町として発展。蒸気機関車の製造などが24時間体制で行われ、最盛期には5000人以上の鉄道マンが働いていました。そんな鉄道マンに愛されたのが、ボリュームがあって手軽に食べられるナポリタンだったのです。そのためこの喫茶店では、今でも24時間営業を続けています。
■消えつつあった大宮のナポリタンが―
しかし、大宮のナポリタンがピンチの時期もありました。昔ながらの喫茶店がさまざまな事情で閉店し、大宮からナポリタンが、姿を消しつつあったのです。そこで商店会が、飲食店に働きかけました。すると、タイ料理店では、タイの焼きそば「パッタイ」にトマトソースやソーセージを加えた「タイ風ナポリタン」が誕生。他にも、うどん屋さんのナポリタンなど、さまざまな「大宮ナポリタン」が誕生しました。決まり事はたったひとつ。埼玉県産の野菜を一種類以上使うことです。
■現役鉄道マンの声は―
大宮の現役鉄道マンに「ナポリタン」についての話を聞きました。ナポリタンは、鉄道マンの“絆”の象徴だといいます。
50代現役鉄道マン「先輩方に連れられて、ここのお店がいいですよとか」
30代現役鉄道マン「夜勤明けの朝の早い時間帯とかに、喫茶店とかで、先輩にごちそうになると、その習慣を引き継いでいくっていうことだと思うんですよね」
日本の鉄道の発展は、大宮のナポリタンにも支えられていたのかもしれません。
詳細情報はOha!4ホームページをご覧下さい
http://www.ntv.co.jp/oha4/research/75492.html