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石原氏の批判、小池氏反論「石原都政から」

2017年3月20日 19:24
石原氏の批判、小池氏反論「石原都政から」

 豊洲市場の移転問題を調査する東京都議会の百条委員会で、石原慎太郎元知事(84)は改めて、豊洲への移転は既定路線だったとの認識を示したほか、小池知事は速やかに移転を決断すべきだと主張した。

 石原元都知事「(青島知事の引き継ぎ文書に)確か文言として『豊洲地域に市場を移転する』とあって、これは青島さんから引き継いだ懸案の中の1つだった。(豊洲に移すことは)都庁全体の流れとして、大きな流れとして決定していることで、私も逆らえるものでなかった」

 20日の証人喚問で、石原氏は改めて、豊洲への移転は既定路線だったとする一方、「移転を裁可した責任はある」と述べた。

 土地の売買契約の際、「土壌汚染対策費の負担について判断を求められなかったのか」と問われると、「向こうは売りたくない、こちらはどうしても買いたいという条件の中での交渉なので、担当者に一任するしかない。詳細なことについては記憶がない」と証言した。

 また、移転が延期されている現状について問われると、小池知事を批判し、速やかに移転を決断すべきだと主張した。

 石原元都知事「安全と安心がこんがらがって、彼女の不作為の責任が問われるべきだと思います。都民のことをまず第一に考えて豊洲への移転を実行してもらいたい」

 これに対し小池知事は次のように反論した。

 小池都知事「(地下水モニタリングは)安心確保するために万全を期しての措置ということで、石原都政から決まっていたことであります。なかなか安心の基準を数値であらわすのは難しい」

 移転の判断時期について小池知事は、「専門家会議の結論や今後の対策を含めて総合的に判断したい」と述べるにとどめた。