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2017年7月11日 18:49

「恋人の聖地」立ち入り禁止看板設置のナゼ

「恋人の聖地」立ち入り禁止看板設置のナゼ
(c)NNN

 干潮の時だけ道が現れる香川・小豆島の「エンジェルロード」。“大切な人と手をつないで渡ると天使が舞い降り、願いがかなう”として「恋人の聖地」と呼ばれ、年間約23万人が訪れる観光名所だ。しかし、先月下旬、道の途中の小島に突然、立ち入り禁止の看板が現れ、地元では困惑が広がっている。

 小豆島から大余島までを結ぶ約500メートルの砂の道「エンジェルロード」。立ち入り禁止の看板が設置されたのは、中余島の手前。岩肌には、島に入ることを禁止する横断幕も掲げられている。

 看板を設置したのは島を所有する地元の男性で、エンジェルロードの中にある中余島と小余島は男性が持つ私有地だという。男性はなぜ、看板を設置したのか。話を聞いた。

 男性「いま、観光客の人が私有地に入って、もし事故があった場合、危ない場所ですから。そういった危険性もあるので、ああいう看板を設置したんです」

 男性によると、崖をよじ登らないためのフェンスの設置など工事を町が行うという条件のもと、2013年、香川・土庄町に島を貸したという。年間賃料は2500円だ。

 男性「観光客の安全を考えて工事してくれるんでしたら、2500円でも構いませんという気持ちだったんです」

 そこで、町は崖が崩れそうな危ない場所にロープを設置する対策を取った。しかし、ロープには、恋人たちの願いが込められた絵馬がズラリとかかっている。また、ロープを越えないと、つるすことができないような木の枝にも、多くの絵馬がかかっている。

 男性によると、2015年に年間賃料は約40万円に上がったが、十分な安全対策が施されないまま、今年5月に契約が切れたという。

 男性「なんか地主の善意につけ込んで(町が)甘えてる感じなんですよ。それには我慢できないんですよ。もし事故があった場合、地主の責任になりまして、損害賠償請求されたら困るんですね」

 一方、事故があった際の責任について、土庄町商工観光課・宮原正行課長は「いま(土庄)町が所有者の方から島をお借りしている状況でございます。それに基づきまして、(島で事故が起きたら)(土庄)町で対応するように考えております」と話している。

 また、町は「男性が所有する島は、国立公園の一部のため、大がかりな工事ができない」と主張。そこで、注意喚起の看板を設置するなどの安全対策を取っているという。また、契約期間についても、「来年の4月中旬まで続いている」と話している。

 本格的な夏の観光シーズンを迎える「エンジェルロード」。問題を解決することはできるのだろうか。