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2017年9月29日 18:53

「水位計」低コスト化“技術の進化”防災に

「水位計」低コスト化“技術の進化”防災に
(c)NNN

 28日、千葉県や神奈川では局地的な豪雨が発生した。また、7月の九州北部豪雨では死者・行方不明者が41人にも及んだ。福岡県朝倉市ではわずか半日で1000ミリ近い猛烈な雨が降り、普段は穏やかな小規模な河川が氾濫。短時間で急激に水位が上がったため逃げ遅れた人も多かったという。そこで「川の防災対策」を考える。

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■中小河川の8割超に水位計なし

 九州北部豪雨で氾濫した赤谷川は普段の川幅は5メートルにも満たないという。赤谷川は「中小河川」に分類されるが、全国に中小河川は約2万もある。

 中小河川が氾濫のおそれがあるとわかった場合は、自治体が水位データを基に住民に避難勧告などを出すことになっている。しかし、全国に2万ある中小河川のうち8割以上の川には1つも水位計がついていないという。

 九州北部豪雨の際、福岡県朝倉市では県などが管理する14の中小河川が氾濫したが、水位計が設置されていた川は1つもなかった。そのため、自治体は川の変化を知ることなく住民からの通報によって初めて氾濫を把握したという。


■進まぬ水位計設置にコストの問題

 川の変化を知るためには水位計が不可欠だが、なぜ設置されていない川が多いのか?一つにコストの問題がある。高さ10メートルを超える設備での水位計設置には1000万円から2000万円ほどかかる。自治体としては予算が限られる中では厳しいという。

 そこで国は、低コストの水位計を全国に普及させるための検討会を立ち上げた。多くの企業が低コスト水位計の開発に参加しており、統一的な基準作りなどが話し合われている。


■技術の進化と“低コスト化”

 従来のものに比べ現在、開発中の水位計はサイズが小さく、価格も100万円ほどで作ることができるという。電池タイプのものもあれば、電源が太陽光でまかなえるタイプの物にすることで低コストで製造することが実現できるという。

 国交省では今月から横浜市を流れる川に、低コスト水位計を設置して実験も行っている。こうした技術の進化が、川の防災に役立っている。一方で、私たちが心がけることとは何なのか。


■防災情報を生かす

 気象庁では、中小河川の「洪水危険度マップ」を公開している。3時間先まで予測でき、危険度は5段階に色分けされていて見やすくなっている。

 しかし、いくら情報が進んでも受け手である私たちがその情報の生かし方を知らなかったり、生かそうという気持ちが足りなかったりすると、せっかくの情報が無駄になる。その意味では、日ごろから防災情報に関心を持つことが大切となる。