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2017年9月29日 18:56

原料高騰「もやしが消える?」個性派に活路

原料高騰「もやしが消える?」個性派に活路
(c)NNN

 もやしの原料豆の卸売会社が破産を申請するというニュースが伝えられ、話題になっている。スーパーなど小売店の過度な安売りに生産者が声を上げ始めているが、一方で、手間や工夫をこらした“個性派”のもやしに活路を見いだしている業者もある。

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■原料高騰…もやしが消える?

 もやしといえば安いというイメージあり、店としても価格を上げづらい状態だという。そんな中、東京商工リサーチなどによると、もやしの原料豆などを卸していた兵庫・神戸市の大西商事が近日中に破産申請を行う事態に。

 ニュースが伝えられると、27日だけで『もやし驚くほど安いよね』『作るのやめないで!』『もやしがなくなっちゃうのは困る』など、400件近いツイートがあった。

 もやしは食卓から消えてしまうのか-?

 もやし生産者協会・林正二理事長「(もやしの)原料がどんどん上がる中で販売価格が下がっている。それが私どもが一番苦しんでる今の状況です」

 原料となる緑豆の価格は、2005年から10年で約3倍に上昇。しかし、販売価格は約1割減っている。約9年前には約230社あったもやしの生産会社は、現在130社近くまで減っているという。

 林理事長「消費者の皆さんには、『今のもやしの値段は安すぎる。安すぎる値段の背景にあるものは異常』だと。適正価格をよく理解した上で買っていただけたら」

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■“個性派”もやしで活路見いだす

 危機的な状況が続く中、商品の差別化で活路を見いだした業者もある。埼玉県深谷市の飯塚商店で作られている「深谷もやし」。価格は184円(税込み)だが、入荷の度に売り切れるほどの人気商品だという。他のもやしとどう違うのか-。

 飯塚商店・飯塚雅俊代表「殻をとっている作業ですね、ちょっと浮いた豆の殻」「手間をかけてもやしの風味を残してそれで独自性を出そうかなと」

 作業の多くは手作業で、かつては機械で大量生産していたというが、丁寧にもやしを作ることで独自の味を追求。そのため値段は一般的なもやしの5倍以上だが人気だという。

 また、発芽野菜などを取り扱う東京・千代田区の「サラダコスモ」では、もやしの栄養に着目。普通のもやしと比べるとタンパク質やカルシウム、ビタミンB1などが約2倍も含まれているという大豆もやしを販売している。

 サラダコスモ研究開発部・中田光彦部長「もやしの事業自体がなかなか経営的に採算が難しい状況。その中でもやし事業をなんとか立て直していく中で、この大豆もやしにはもともと栄養も多いですし、私どもとしても利益がとれる」

 骨の健康維持に役立つ、機能性表示食品として消費者庁に申請を行い、栄養面を強調した販売を行っているという。

 さらに袋のまま洗わずに電子レンジで調理できる。袋は熱に強い材質で、膨らむと蒸気も抜けるようにできているという。70円ほどで販売されていて、売り上げは2015年と比べて約2倍に増えているという。