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2018年1月1日 10:49

2018年 皇室のゆくえ

2018年 皇室のゆくえ
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2017年は、天皇陛下の退位の日が決まり、秋篠宮家の眞子さまの婚約が内定するなど、皇室をめぐる大きなニュースが相次いだ年だった。25年ぶりに皇室会議が開催され、およそ200年ぶりの天皇陛下の退位の日が2019年の4月末に決まったほか、秋篠宮家の長女・眞子さまの婚約が女性皇族として3年ぶりに内定するなど、メモリアルな1年となった。

2018年、陛下は即位30年目にして「天皇として最後」となる活動が多い、大切な1年間を過ごされることになる。それだけに、陛下の思いが強く込められたご訪問も計画が進められている。

84歳の誕生日の記者会見で、陛下は、「残された日々」という言葉を用い、次のように述べられた。「残された日々、象徴としての務めを果たしながら次の時代への継承に向けた準備を関係する人々と共に行っていきたいと思います」

皇后さまも、「今年は国内各地への旅も、もしかすると、これが公的に陛下にお供してこれらの府県を訪れる最後の機会かもしれないと思うと、感慨もひとしお深く、いつにも増して日本のそれぞれの土地の美しさを深く感じつつ、旅をいたしました」と、退位に向けた日々への感慨を文書でつづられている。

一方で、退位に向けては課題も残されている。退位に伴う儀式は皇室典範に規定がなく憲政史上、前例もない。陛下は「できるだけ簡素に」というお気持ちを明らかにされていて、次の時代への移り変わりを示す、現代にふさわしい儀式の在り方が問われている。

また、住まいについては、最終的に両陛下と皇太子ご一家の住まいが入れ替えられるが、改修工事など、引っ越しのための準備が進められていく。皇太子ご一家は、即位後できるだけ早く、皇居の御所に入られる。退位後の両陛下は、東京・港区の高輪皇族邸での仮住まいを経たのち、ご結婚後に33年間住み慣れた赤坂御用地の東宮御所に移られる。東宮御所は、退位した天皇の住まいを意味する「仙洞御所」と呼ばれることになる。高齢の両陛下に配慮して、エレベーターを設置し、バリアフリー化を進めるということで、高輪皇族邸での仮住まいの期間は1年半以内の予定。

秋篠宮ご一家の住まいは今のままだが、隣接する赤坂東邸を賓客の接遇に使用するほか、今後の公務拡大に対応するための改修工事が進められる。

新しい皇室の体制についても固まりつつある。上皇上皇后を支える「上皇職」の職員は、65人程度、新天皇皇后を支える「侍従職」は、今の両陛下より医療スタッフを減らした75人程度、皇位継承第1位の「皇嗣」の立場になる秋篠宮さまご一家を支える「皇嗣職」は、今の皇太子ご一家と同じ、50人程度になるという。新しい体制が始まる前に、宮内庁の職員を17人増員することも決まっている。

2018年、皇太子ご夫妻にとっては両陛下から「バトン」を受け継ぐための最後の助走期間となる。特に療養中の雅子さまの体調が焦点。雅子さまは54歳の誕生日に発表した文章で、「できることが少しずつ増えてきたことを有り難く、また、嬉しく思う」として、快復への兆しを自らの言葉でつづられた。側近たちも体調は「上り調子」と口をそろえて言う。

「新」天皇皇后両陛下となられるお二人に、大きな期待の目が向けられる中、陛下から皇太子さまへの一部の公務の引き継ぎは、2018年にも始まる見通し。皇太子さまが目指される「天皇像」が見えてくる注目の1年になりそうだ。

陛下は、退位の気持ちをにじませたお気持ち表明の中で、次のように述べられている。「即位以来,私は国事行為を行うと共に、日本国憲法下で象徴と位置づけられた天皇の望ましい在り方を、日々模索しつつ過ごして来ました。伝統の継承者として、これを守り続ける責任に深く思いを致し、更に日々新たになる日本と世界の中にあって、日本の皇室が、いかに伝統を現代に生かし、いきいきとして社会に内在し、人々の期待に応えていくかを考えつつ、今日に至っています」

今の日本と世界の中で、皇室がどうあるのが望ましいのか、提起された陛下。2018年は、来年行う退位と即位に関する儀式について具体的な検討が進み、新しい元号も発表される見通し。国民それぞれが「日本の皇室」と向き合う機会の増える1年と言えそうだ。