一票の格差 名古屋高裁が初の「違憲状態」

「一票の格差」をめぐり去年10月の衆院選の無効が争われた裁判で、名古屋高裁は7日、「違憲状態」であると判断した。
この裁判は「一票の格差」が最大1.98倍だった去年10月の衆院選は憲法違反だとして、愛知・岐阜・三重の3県の住民らが、選挙の無効を求めていたもの。
7日に開かれた公判で、名古屋高裁の藤山雅行裁判長は、「憲法が求める投票価値の平等に反する」などとして、衆院選について「違憲状態」と判断した一方で、無効請求については退けた。
今回の選挙を巡っては、全国の高裁・支部で同様の訴訟が16件起こされているが、「違憲状態」とした判決は今回が初めて。
原告側はその後の会見で、「今回の判決は政府部門に忖度(そんたく)することなく司法の役割を果たした」などと話した。