強い寒気 各地に雪の爪痕…連休明けも寒く

強い寒気の影響で、日本海側を中心に再び、大雪となっている。山形県の肘折ではこの冬、全国で初めて積雪が4メートルを超えた。一方、先週37年ぶりの大雪となった福井では、いまだに生活への影響も続いている。
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■一晩で1メートル積もり、4メートル超
穏やかな陽気もつかの間、強い寒気に包まれた日本列島。11日の日中は雪がなかった宮城県仙台市は、わずか一晩で町全体が真っ白に染まった。(仙台市の積雪:11日午後9時 0センチ、12日午前10時 18センチ)
全国有数の豪雪地帯、山形県大蔵村肘折。わずか1日で積もった雪は100センチほどに。(山形大蔵村肘折の積雪:11日午後5時 321センチ、12日午後5時 416センチ)観測史上1位の記録となった。雪は普段降らない場所にも。高知市では2センチの積雪を観測。これは2005年以来、実に13年ぶりの記録。
事故も起きた。宮城県の東北自動車道では、雪による車の事故が相次ぎ、一部区間で通行止めに(現在は解除)。
宮城県加美町では除雪中の事故も。除雪車がバックする際に女性を巻き込んでしまったという。女性は頭などを強く打ち、その後、死亡が確認された。
■37年ぶり豪雪の福井は…
先週記録的な大雪に見舞われたばかりの福井県。新たに降る雪は更なる負担に。福井市では37年ぶりの豪雪の爪痕も。残骸と化したカーポート。先週の雪の重みに耐えきれずつぶれてしまったという。
被害は市内の中古車販売店でも。サイドミラーが雪の重みで真っ二つとなっていた。
ガリバーアウトレット8号福井店・上野健太店長「全体で何十台くらいは(被害が)出るので、何百万(円)という単位の被害も出てるかな」
生活への影響も続いている。買い物に行けない高齢者が主な客層だという移動スーパー。12日から営業を再開する予定だったが――
株式会社ヤスサキ・松居邦晃マネージャー「うちのお客さんもつえついて出てくるような、ちょっと足元不便な方が多いので、今日はやめておこうと」
再開のメドは立たないまま。わずかだが、明るい兆しも。牛乳の配達が12日から再開された。
■13日にかけ日本海側で大雪が続く見込み
強い寒気に覆われた連休最終日の12日。東京都心では最低気温が氷点下0.7℃の冷え込みの中、練馬区の遊園地「としまえん」では午前7時の開門と同時に先を急ぐ人たちの姿が。お目当ては釣り堀。良い場所はすぐ埋まるため早朝から並んでいたのだ。
その一方で11日までの暖かさによる影響も。「さっぽろ雪まつり」では12日の最終日を前に雪像7つを取り壊した。週末に気温が上がったことや雨が降ったことで、一部が解けるなどしたため安全を配慮しての対応だという。
大雪は13日にかけて日本海側で続く見込みで、連休明けは全国的に厳しい寒さとなりそうだ。