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誰が?なぜ?成田空港にスーツケースの山

2018年2月21日 18:36
誰が?なぜ?成田空港にスーツケースの山

海外からの観光客も多く利用する成田空港で、スーツケースが次々と放置され、引き取り手も現れないため関係者が困惑している。誰が何の目的で?取材を進めると、空港以外でも問題が起きていた。

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中国の旧正月「春節」の大型連休も21日が最終日。

中国人観光客「いろいろ買い物したいです」「大きいスーツケースで来ました。足りなかったらスーツケースを日本で買います」

旅行の必需品スーツケース。しかし今、このスーツケースを巡り“ある問題”が起きている。

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“日本の空の玄関口”成田空港では、ゴミ箱の横に壊れたスーツケースが置かれていた。スーツケースには、「ヤン」さんという中国系の名前が書かれているのがわかった。

空港で落とし物を管理する警察の倉庫には、積み上げられた大小のスーツケースの山が。落とし物のスーツケースは50個にものぼり、3か月は処分できないため倉庫で保管されている。

しかし、なぜスーツケースの落とし物が相次いでいるのか。担当者は“ある可能性”を指摘した。

成田国際空港警察署・澤田泰伸会計課長「もしかしたらこれは置いていっちゃったのかなという、スーツケースも中にはあります」

スーツケースを“置き去り”に?なぜそんなことが起きているのだろうか。

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春節最終日の21日、成田空港のロビーにはたくさんのスーツケースをのせた中国人観光客でにぎわっていた。

中国からの旅行者「(Qスーツケースに入りきりました?)大丈夫です。これは手荷物で、もう1つは預ける荷物です」

荷物は多いものの、きちんと整理する人がいる一方で、出発直前に荷物を整理する人も。出発ロビーの端でスーツケースを開け、土産物と思われる紙袋を詰め込んでいた。中には、荷物を詰め込みすぎたのか、壊れそうなほどにふくらんだスーツケースもあった。

空港の警察によると実は、壊れたスーツケースの落とし物の方が多いという。

GRAN SAC’S成田空港店・有村利恵店長「いらないもの(スーツケース)であれば、私どもの方でお引き取りして処分しております」

購入者に限り無料で引き取るサービスを実施しているという。

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空港各所で対策がとられる一方、こうした“置き去り”は空港だけにとどまらない。東京・新宿区の「かどやホテル」ではスーツケースを置き去りにしないよう張り紙で呼びかけている。張り紙には1000円で引き取るとも記載されている。

かどやホテル宿泊部・今仲孝夫次長「やはり中華圏の方が私どものホテルは多いので、そちらの方が多く置いていかれることがあります」「(処分に)コストはやっぱりかかるので、持って帰ってもらえるのがありがたい」

外国人旅行者のさらなる増加が見込まれる日本。今後対策が求められそうだ。