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皇太子さま58歳の誕生日 会見全文2/4

2018年2月23日 5:01

(問3)
 ご家族についてお伺いします。両殿下は今年ご結婚25周年を迎えられます。お代替わりに向け、雅子さまはこの1年をどう過ごされるとお考えでしょうか。皇后となられた後の活動の見通しや、殿下が感じられた変化についてお聞かせください。また、春に高校2年生となられる愛子さまは今何に関心を持ち、将来に向けてご家族でどのようなお話をされているでしょうか。

【殿下】
 結婚20年の時にもお話ししましたが、月日が経つのは本当に早いもので、結婚してから、もう25年も経とうとしているのかと思うと、感慨深いものがあります。天皇皇后両陛下には、日頃から、私ども家族を温かくお見守りいただき、また、お導きいただいておりますことに、改めて心から感謝を申し上げます。また、これまで多くの方々にお助けをいただいて、こうして四半世紀を迎えようとしていることにも、大変有り難く思います。国民の皆様には、私たち3人に対し温かい気持ちをお寄せいただいており、この機会に改めてお礼を申し上げます。
 雅子は、この1年も治療を続ける中で、努力と工夫を重ね、体調に気を付けながら、公私にわたってできるだけの務めを果たそうとしてきました。その結果、都内での式典などの行事への出席や、6度にわたる地方訪問など、公的な活動を、一つ一つ着実に積み重ねてきており、それが本人の自信につながり、それによって活動の幅も更に広がってきていることを、雅子本人もそうですが、私としても、とてもうれしく思っております。
 これからの1年も、雅子は引き続き努力と工夫を重ね、体調に気を付けながら、快復に向けての努力を続けていくと思いますし、公的な活動についても、その時その時で、できることを一つ一つ着実に積み重ねていってほしいと思います。ただ、昨年の東宮職医師団の見解にもあるとおり、雅子は、着実に快復してきているとはいえ、まだその途上にあり、依然として体調には波もありますので、引き続き焦ることなく、慎重に少しずつ活動の幅を広げていってほしいと思います。国民の皆様には、これまで雅子に温かく心を寄せていただいていることに、改めて心より感謝の気持ちを述べるとともに、引き続き雅子の快復を温かく見守っていただければと思います。
 愛子は、昨年4月に学習院女子高等科生として新たな一歩を踏み出しましたが、引き続き多くの友達と先生方に囲まれ、充実した高校生活を送っているようです。そうした中で、関心もいろいろな方向に広がってきているようで、勉強面でもスポーツの面でも、また、社会に対しても、幅広く関心を示しています。また、外国からのお客様が東宮御所にいらした時には、愛子も少しずつ英語でのお話に加わる機会が増えており、海外に対する関心も膨らませています。
 将来については、愛子も高校生になり、自分の将来についても思いを巡らす時期になっていると思いますので、雅子も私も、愛子本人の希望をよく聴き、相談に乗っていきたいと思っています。そして、今後とも周りの皆様からいろいろと御助言をいただきながら、様々な経験を積み、自分の望む道をしっかりと歩んでいってほしいと思います。

(問4)
 お代替わりや皇族の減少を踏まえ、今後の公務の分担について天皇陛下や秋篠宮さまとどのようなお話をされているかお聞かせください。天皇と上皇が併存することによる「二重権威」を危惧する意見も聞かれますが、殿下はどのようにお考えでしょうか。

【殿下】
 公務の在り方については、先ほども申しましたが、折に触れ、いろいろな機会に、私、そして秋篠宮も、陛下のお考えを伺ったり、あるいは意見交換をさせていただいており、大変有意義な機会を頂戴していることに感謝しております。
 具体的にどのような場で、どういうことを話しているかについては、その詳細を申し上げることは控えますが、陛下御自身がお考えになられていること、あるいは、これまで経験されてきたことなどをお話しくださるので、私としても学ぶことも多く、また、大変有り難いことだと思っております。
 また、秋篠宮とも、公務の在り方を含め、様々な事柄について話し合う機会がありますし、今後ともこのような機会を持っていきたいと思います。陛下には、皇后陛下と御一緒に、国内外の各地に足を運ばれ、多くの人々とお会いになり、真摯に御公務に取り組んでこられました。そのようなお姿を拝見してきた多くの国民から、両陛下が敬愛を受け続けられることは、自然なことであると思います。私としましても、まさに陛下が全身全霊をもって象徴の務めを果たしてこられたように、今後受け継がせていただく公務をしっかりと受け止め、その一つ一つに真摯に取り組んでいく考えです。