競争も激化“変わった”ホテル 人気のワケ
インターネットで話題の出来事を取り上げる「MOTTO」。今週のもっと知りたいニュースは「“変わった”ホテル 人気のワケ」。
2020年東京オリンピック・パラリンピックに向け、政府は5年で2倍となる4000万人の外国人旅行者の誘致を目標に掲げている。
各地でホテルが続々建設され着々と受け入れ態勢が整えられる中、“ちょっと変わった”ホテルが続々と開業し人気となっている。その背景を取材した。
2週間後に迫る最大9連休のゴールデンウイーク。ホテル選びを大事にしたいという人も多いはず。
~「“変わった”ホテル」ネットの声~
「“変なホテル”予約した」
「大阪に“おもしろい”ホテルがあった」
「ホテルで“侍”のかっちゅう着たい」
連休を前に“一風変わった”ホテルが話題になっている。近年こうしたホテルが続々オープンする背景には-。
ホテル事業に詳しい「CBREHotels」土屋潔ディレクター「2020年末くらいまでに(新たに)8万室の供給が見込まれています」
2020年東京オリンピックに向け、全国各地で建設ラッシュが続いている。競争の激化が予想される。
土屋ディレクター「時代遅れの商品になると競争から落ちていってしまう」
日本のホテル業界に今一体何が起きているのか。ここからがもっと知りたいところ。
東京・池袋に1年半ほど前にオープンした「SAMURAIS HOSTEL 池袋」。日本らしさがふんだんに取り入れられているが…客室にはこんな“くせ者”も。
サムライズホステル池袋・大野陽介支配人「実はここの部屋。忍者がすでにチェックインしています」
忍者はどこにも見当たらず。しかし、部屋を暗くしてスイッチを押すと…ふすまに忍者が浮かびあがるようになっている。
様々な趣向を凝らしたこのホテル。かっちゅうなども飾り外国人をターゲットとした内装だが、日本人も多く訪れるという。
大野支配人「(日本人と外国人の割合は)年間でいうと半々ですね」
実際この日も青森県から来た就活生や20代の日本人女性もいた。
宿泊客「(Qこのホテルを選んだ理由)安いところでおもしろそうなのあるなって」
大野支配人「遊びにくる感覚ですね。泊まるというより」
“宿泊”を“遊びの体験”に。
そして、東京に次ぎ外国人が多く訪れる大阪にも“変わった”ホテルがある。繁華街の心斎橋に1年半ほど前オープンした「ホテル ザ グランデ心斎橋」。とはいえ外から見た雰囲気も、廊下を歩いてみても、普通のビジネスホテルと変わらない。しかし、客室を案内してもらうと-。
全面に覆い尽くされた植物が。さらに別の部屋を案内してもらうと、落ち着いた雰囲気の客室だが、枕元の壁一面にはアメシストの原石がちりばめられている。
ホテル ザ グランデ心斎橋・小川美香さん「アメシストの原石をちりばめています。(アメシストの持つ意味は)真実の愛ということになっていて」
演出はほかにも。暗闇をロマンチックに彩るプラネタリウム。実はこのホテル、書道家・武田双雲さんがホテルのために書き下ろした書を飾る部屋があるなど、部屋の数が45室あって全ての客室が全く違う造りになっている。
“違う部屋”に泊まる楽しみがあることから日本人のリピーターも多く、連日ほぼ満室の状態が続いているという。こうしたホテルが続々誕生する背景について専門家は-。
土屋ディレクター「本当にここ2年くらいだと思うけど、(従来のホテルにない)差別化戦略を図ったものが出てきていて、泊まることプラス付加価値というものが非常に大事」
そこでしかできない体験など“付加価値”があるホテルが求められる傾向にあるという。