これまでの経験が通用しない場合も…気象庁

週末にかけて本州に接近・上陸する見込みの台風12号について、気象庁は緊急の会見を開き、「異例なコースを進む台風のため、これまでの経験が通用しない場合がある」として、厳重な警戒を呼びかけた。
気象庁会見「今回の台風は、これまでにないような経路をたどる予想。これまでの経験が通用しない場合がある。自分とご家族の命は自分で守るという意識を」
気象庁は会見で、今回の台風12号は東から西へ進む異例のコースをとることから、台風が通過した後に南風が強まることで雨が激しく降ったり、防波堤を越えるような高波に襲われたりする恐れもあるとして、厳重な警戒を呼びかけた。
また、関東甲信地方では山沿いを中心に500ミリから600ミリの記録的な大雨が降ると予想されていて、川幅が広い大きな川でも増水・氾濫する恐れがあるという。
さらに、広島や岡山など、西日本豪雨の被災地にも台風本体の発達した雨雲がかかる可能性があり、気象庁は「少しの雨でもさらなる災害が起きる恐れがある」として、早めの避難を心がけるよう呼びかけている。
一方、200人以上の死者・行方不明者が出た「西日本豪雨」や、去年7月の「九州北部豪雨」のときにも出された「大雨特別警報」について、気象庁は「現時点で発表する可能性はゼロではない」と説明した上で、特別警報が発表された段階では、もう逃げられない危険な状況になっている可能性が高いとして、特別警報を待たずに、自治体の避難情報に従い早めに避難をするよう訴えている。